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アレだけど「建設業」のことを、、。 [雑感]

前に「制度疲弊」のことについて書いた。

今回は「建設業」についてだ。
もう、ずっと前に「談合」とは決別したと「大手ゼネコン」は言った。
各社が検挙され処罰されもした。
その当時のこと
各地方の支店や支社がこぞって地方の建設業団体を脱退した。
そして、各社は文字通り「取り付く縞」もないほど
我々同業者の接触を極端に嫌った。

それから、ほんとに大変なことになった。
「ダンピング」だ。

でも、時代がデフレ傾向になり
「安いことこそ正義」になり
高齢者社会がすすみ
「コンクリートから人へ」
で業界全体がどんどん疲弊した。

若い人が減ったし、この業界からどんどん逃げていった。

そんなことは、本稿の趣旨じゃない。
戻そう。

制度疲弊。だ。
人がいなくなってそれでどうなったか?

いま施工する能力は本当に限られている。
現場に出て「汗をかき」「泥にまみれる」人は
どこのゼネコンが受注してもほぼ同じなのではないか?
(くわしく調べたわけじゃないけど)

職人さんのヘルメットを見て欲しい
ゼネコン各社の「安全講習を受けた証」の
ステッカーが貼ってあったりする。

他社のマークが入ってたら出入り禁止になった、などの話は
聞いたことがない。
(あるのかもしれないけど)

ことほど左様に
どこのゼネコンが受注しても
末端では同じような業者が材料を納入し
同じような職人さんが汗をかく。

入り口(つまりは入札ね)の部分だけで
体裁を整え「競争」だ。
などと言っても、もう始まらないのは判ってるんだ。

我々「地方中小」も同じだ。
だが、もう前述の通り
大手ゼネコンもそうだし、中堅ゼネコンもそうだし
我々だって「話し合い」なんか一切できないし、していない。

というのは分け合えるハパイがないから。

食おうと思ったら
他人の分を盗るしかない。
それが毒饅頭であろうとも、、、。

食って死ぬか。餓死するか、、、。

そんな瀬戸際なのだ。

では今回の騒動はどうか?
詳細は知らないが(しつこいが、ホントになにも知らないので)
こんな大きなプロジェクトともなると
入札前の積算や技術資料の作成(どんな入札制度だったかも判らないけど)
など、かかる工数や費用も莫大だし
積算協力する協力会社も限られる中で

全部を一社で独占なども絶対無理はわかっているので
それならば。ということで狗肉の策に出てしまったのか?

JVを結成して
全部を一つの企業体が受注すればよかったんじゃないか?

だって、この4社を指名停止にして
あとどこの会社が工事するの??
というような、凄いプロジェクトですよ?

だから言ってるの
「制度疲弊」じゃないかって?

一時、業界再編をして
業者数を極端に減らそうという圧力がかかったことがあったが
入札、契約制度の方は、昔のままだったので
(そりゃ電子入札にはなったけど)
結局尻すぼみになり、自然減を待つだけになった。

赤信号は止まれ。
無視したら、何がどうでも違反。
は、判りますよ。

でもね
止まるまでに数十メートルかかる
荷物を満載したトレーラーが
向こうから走ってきて
数メートルのところで
赤信号を出して、「お前いま止まらなかったろ」
「信号無視!」

って言ってるように聞こえるの。

荷物満載もスピードの出しすぎもいけないけど
そもそも
日本には何台もないトレーラーに
競争入札させて、やれ運べ!、さあ急げ!安いのが正義だ!

そんな風に見えるんですよ。

外野にはね。

ゼネコン擁護で書くんじゃないんです。
ほんとうに
「建設業」の成り立ちをもう一度
考えて欲しいんです。
どうならいいのか。
今働く人。これから入ってくる若い人にとって。。

外国じゃどうなってるんだろ?
こういうの調べたり
教えて下さる大学の先生とかいるのかなあ?







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タグ:建設業
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