詩集 三十六面体 [雑感]
1940年産まれの作者は画家。人形作家。
決してメジャーな作家ではないけど
詩のところどころが心に刺さってきます。
日高川 という題の一節。
今、私はあなたに逢いに行きます
瞳をとじれば心はぬれています
深い吐息が放たれて
自分の髪に埋もれています
、、、、。
詩集 というものは
本の装丁とか 紙質 とか 活字のスタイルとか
全部で楽しむべきなんだろうな
と思うのです。
だからここでどれだけ言葉を尽くそうが
なにも伝わらないことでしょう。
良いとか悪いとかでなく
「この間まで四十九歳だと思っていたのに
いつの間にか七十六歳になっちゃった」
と鏡を見ながら嘆く自分も
隠さずに書いている。
少女として、乙女として、母として、妻として
女性の織りなす感情を、色塗るように書いている。
私は男性で
結局どこまでも女性を「理解」することは出来ないだろうが
それにしても
こういう女性の感情を
活字にして「垣間見る」とき
なにか感ずるものはある。
ああ、女性。
人類の半数は女性とはいえ
結局なにもわからない存在。。。
せめてあんまり脅かさないで。と。
かしこみ かしこみ も、申す、、。
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