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初夢の準備に [雑感]


正月早々、不謹慎な話で恐縮です。

いま、とある芸術家のお話を読んでいます。

「伝記のような小説」と思ってください。

が、つまらない文章なの。これが。

なぜかな?
と思ったら、ゆかりの地の地方新聞に連載の
ルポを土台にしているからなのかな。と。

その人は生前には不遇の身の上。
(ご他聞にもれず)

東京での若いころは
「新星現る」と、もてはやされ
絶賛されるも、病に倒れ
その後、絶不調に。

とある人物の主宰する展覧会で
ひどい酷評にあい、東京を去り
故郷も捨て、遠い異郷の地に。
たったひとりの理解者である姉とともに。

大変な寡作家だったために
依頼を受けて描くようなこともせず
極貧のなか、独身を貫きとおし
自分の思うままの人生を送る。

そして不遇のまま一生を終る。

無論いまではその作品は至宝。

というようなストーリーなのだ。


ここに
何の根拠もなく自分で作った「勝手な」創作を加えて
アナーキーでクレイジーな
アーティストに仕立て直して
「表面的な」部分だけが
描いてある小説と思って読んだら

キャラは立つし、話は俄然面白くなってきたんです。

たとえば
酷評を加えた「主宰者」と××。
があって東京にいられなくなった
とか
たった一人の理解者である
お姉さんと▼▼があって結婚を断念したとか。

ひとつひとつのエピソードの裏に
不謹慎で勝手な物語を添えつつ読んで見ると

残された作品。旅路の物語。
人々との交流エピソードなどなど、
そうしたもののなかに
俄然、
人間臭さとザラツくような手触りが
立ち昇って来るのだ。


こんな風に物語を読んだのは初めてで、
誰かに伝えたいというよりも
自分の備忘のためにここに書く。


あ、そうかここまで書いてやっと。

これが「行間を読む」というヤツなんだなあ。

この歳になって初体験。
遅すぎるなあ。

今夜イイ夢見られるかな??

untitled1.jpg
キースヘリング。文章には何の関係もありません。



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駅員3

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
narup-4さんの一年が輝ける年となりますことを祈念しております。
by 駅員3 (2015-01-03 13:28) 

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